新年のお食事会で、刺し身のつまは食べないという子がいて、もったいないねというと、「だって、つまらないものだからつまっていうんでしょ?」と。ほんとかね? それは聞いたことがなかったよ。
「それじゃ、なぜつまというの?」という話になり、すぐにスマホで調べようとするので、ちょっと待って、なぜか考えてごらん。みんなはどう思う?と食べ終わった子たちにも聞いてみた。
自分で考えることをせずにすぐに答えがわかったら、さらっと流れて忘れるのも早いと思ってね。それに、考えるのは楽しいのにもったいない。
「つまはじきのつまかな?」「お刺し身の横に寄り添ってるから妻?」「つまようじのつま?」「つまりのつま?」「詰まってるのつまだったりして」などいろんな意見が出てきたよ。
さあてと調べてみると、諸説あり。主な料理の側に置かれることから妻という説と、端に置かれるから端という意味の褄(つま)という説など。当たった、はずれたと思うのも、また楽し。諸説ありということは、これまでもこんなふうに、いろんな人がああだこうだと考えてきたということじゃ。
お刺し身につまの大根が添えられるのは、見た目の美しさに加えて、殺菌効果のある大根を食べることで、生魚を食べておなかを壊さないようにという先人の知恵なんじゃよ。だから一緒にいただこう。
今年ももったいないことしないように、自分で考えることも大切に、よろしくね。
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