もったいないばあさん日記

朝顔/143

夏の散歩は、朝の早い時間が気持ちいい。朝顔のグリーンカーテンが見事なお宅の前に女の子が立っていたよ。「早起きじゃね、おはようさん」と声をかけた。

朝顔の花が何時に開くのか、観察をしているんじゃと。気がつくと朝にはもう咲いている。もう少し早く起きてみても、またもう咲いている。少しずつ早く起きて見に行ってを繰り返して、7月は5時頃、8月はちょっと早くなって5時前に開くことがわかったと言う。
朝顔の花は、暗くなってから8〜10時間後に咲くというが、それを自分の目で確かめたというのがすばらしい。「花が咲くのは1日だけ。朝の数時間開いた後、そのまま枯れてしまうなんて、なんだかもったいないと思って」さらに調べたそうじゃよ。

朝顔が昼前にしぼむのは、うすい花びらの水分が暑さと乾燥で蒸発してしまうから、しぼんで中のめしべを守るためと考えられている。めしべは開花前日までおしべよりも長いけど、前日におしべが伸びて、めしべを追い越して受粉する。だから少しの時間しか花が咲かず、虫が受粉しなくても種ができるんじゃと。「花の命は短くても、次から次へと新しい花が開いて、花が終わると種ができて、こんなふうにつながっていくんだなあと思いました」。

ひとつのことをこつこつ続けていると、見えてくるものがあるんじゃよ。朝顔の観察はきっと、忘ら
れない夏の思い出になるじゃろう。

興味をもったことは、とことんやってみないともったいない。

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